エスノグラフィー
エスノグラフィー
研究のアプローチとして、先行研究を積み上げる手法と、先入観を捨てて対象に密着し分析する手法があり、後者をエスノグラフィーといいます。
民俗学などのフィールドワークやマーケティングの顧客情報分析で使われる手法です。
ある日 視線に関する本を読んでいて「え、そうなの?」とあまりに驚いて著者に根拠を質問するべきか とても迷ったことがありました。
結局、その方が書いていらしたのはエスノグラフィー研究の結果であって 私の認識との違いはアプローチの違いによるものだとわかりました。
同じことを研究していても、アプローチによって結果(考え方)が違う、言われてみれば自然なようですが
いざ論文や本の文字として読むと、どちらかが間違っているような気がしてしまいます。このあたりの共存ってどうなっているのでしょうか。
あ、これはエスノグラフィーだ、と著者を見ればすぐわかるようになりたいものです。精進します。
フィールド研究のアプローチには、エスノグラフィーのほかに エスノメソドロジー があります。その違いは、ざっくり以下のとおりです。
●エスノグラフィー・・・対象を外から眺める、その行動の背景を把握する。
「グラフィー」は、ギリシャ語の「grapho(γράφω)」に由来し、「書く」や「描く」という意味。
●エスノメソドロジー・・・対象の中から(人の集団であればメンバーの一員として)眺める、集団の秩序を解釈する。
「メソドロジー」は、「methodos(μέθοδος)」というギリシャ語の語源を持ち、「方法」や「手法」という意味。